大潟村干拓博物館
2月7日(日)、秋田県南秋田郡大潟村を訪れた。目的は生態系公園の鑑賞温室である。寒いので温室の草花に癒されようと思って。男鹿市船越から秋田県道42号男鹿八竜線を走り、まずは道の駅おおがたを訪れた。ちょっと買い物してふと見ると隣の大潟村干拓博物館が開館していた。昨年4月にもここを訪れたが、その時は新型コロナ対策で休館していた。ここは入館したことがないのでせっかくだから入館していることとした。
大潟村干拓博物館
確認したら撮影自由とのことだった。博物館や資料館はそうであるべきである。
男鹿半島は男鹿島だった。今から約7000年前から5000年前までは「完新世の気候最温暖期」と呼ばれる時代で、完新世で最も気温が高かった時代である。そのために大陸の氷床が融けて海面が世界的に上昇していた。日本では「縄文海進」と呼ばれる現象が起こっていた時代で、現代より最大で約5メートル海面が上昇していた。内陸部に貝塚が多数発見されているのはそのためである。

大潟村は日本海より約4メートル低い。
八郎潟の形成されていく過程もなかなか興味深いものがある。
日本ジオパークは秋田県では「男鹿半島・大潟」の他に「八峰白神」「鳥海山・飛島」「ゆざわ」が指定されている。
点灯しているのが大潟村を囲む堤防
大潟村の水田は一戸あたり10ha。ちなみに日本の平均は1.2ha。大規模で先進的な農業が大潟村では行われている。
はく製が展示されていた。
大潟村では平坦な土地を利用してワールド・ソーラーカー・ラリーが行われている。さすがに昨年は中止となったが、今年は無事に開催されるだろうか。
この後に生態系公園を訪れたが、それは次回のブログ記事で。
この記事へのコメント
公の施設は
何処も閉館多いですからねー
大潟村4メートルも低いんですか
博物館立派ですねー
オランダの技術者の方が干拓に携わって大規模な田んぼが作られて現在に至っているということですか。
ソーラーカーレースも面白そうですね。
博物館、いろいろなあものが展示され、鳥のはく製もあるのですか。
外は雪景色ですね。
山々もいいですね。
寒そうですが。
公共施設は閉館が多いですよね。特にそちらは緊急事態宣言発令中ですから。大潟村干拓博物館は期待以上に充実していました。大潟村は堤防を作ってポンプで排水して干拓した土地ですから、低いんですよ。
そうですね。八郎潟は海水の混じった汽水でしたから塩分があったので干拓してもすぐには農業できなかったと思います。これも努力のたまものですね。ソーラーカーレースはじつは私はまだ観戦したことがないんですよ。もし今年開催されたら観戦したいと思っています。
博物館は大好きです。鳥のはく製がたくさん展示されていました。様々な鳥が大潟村にも生息していたり飛来してくるようです。
八郎潟の残存湖での漁業に状況はよくわかりませんが、ワカサギなどの佃煮が売られていますから、ほぞ細と行われていると思いますよ。
太っ腹ですね。
地球温暖化による海面上昇に警鐘を鳴らしていますが、
6千年前は今より5mも上昇していた!
となると、この騒ぎは何なの?
地球の歴史からすると、つい先日の事です。
八郎潟がその証人なわけで、大阪平野も関東平野も海底にあった事になる。
でも、海面が5m上昇すると、神戸市と神戸港は水没してしまいます^^;
海面水位の変化で、八郎潟の地形が千変万化ですね。
6千年後、今より5mの海面上昇も考えられます。
標高約300mの土地に住んでいるので安心ですが
干拓の手順も興味深く拝見しました。
ソーラーカーラリーで得た技術で、
地球温暖化防止に寄与する車を開発して欲しいです
興味深かったです。男鹿半島は、昔は
島だったんですね。そこから砂州が伸びて
本土と繋がり、海だった部分が湖になるという
成立パターンでしたか。なるほどという気がします。
この博物館は、内容が充実してますね。
昔々、小学校の国語の教科書に、八郎潟の
干拓の話が載ってました。田畑を増やす素晴らしい
事業という視点での教材だったと思いますが、
ひねくれた小学生だった私は、湖が消えるというのも
少し寂しいかななんて、ぼんやり感じていて…。
私はこんな博物館や資料館を巡るのが好きですが、多くの観光客が訪れるような施設ではないので300円の入場料を徴収しても間違いなく赤字でしょう。村の予算から経費が賄われていると思われるので、特に訪問者の少ないと思われる冬期間は無料にしても大勢に影響がないのだと考えられます。
「縄文海進」で検索していただければより詳しいことを知ることができると思いますが、関東平野の広範囲も大阪平野のほぼ全域も海の中でした。日本列島は今とは全く異なる形状でした。地球は温暖化と寒冷化を繰り返しています。現在の温暖化が果たして人間の活動によるものかどうか議論の余地がありますが、いずれにしてもし海面が5メートルも上昇したら現在なら大変なことになりますよね。
ソーラーカーの技術はもっと応用できると良いですね。
日本ジオパークに認定されている地域はどこも地形的に魅力がありますよね。もっと各地を巡ってみたいと思います。
ここの博物館は期待以上に充実していました。展示物は特に変わることはないと思いますが、年1回くらいは訪れてみたいと思います。
八郎潟を干拓したのは良かったのかどうか難しいものがありますよね。終戦直後の食糧難を考えれば食糧増産のために干拓したのは理解できますが、干拓後は逆にコメ余りの時代に突入しましたからね。それに八郎潟の自然を破壊したことは間違いない事実ですからね。