横手市増田~蔵の日

 10月6日(日)、秋田県横手市増田町を訪れた。増田は横手盆地の南西にあり、雄物川水系の成瀬川と皆瀬川の合流点に位置し、古来から物資の集散地として栄えた。戦乱の世が終わり商品経済が発達した藩政時代には益々栄え、明治時代に入ってからも増田商人によっていくつもの近代企業が設立された。その一つの増田銀行は現在秋田市に本店を置く北都銀行のルーツである。
 鉄道敷設と物流網の再編によって増田は取り残された一面があるが、逆に江戸時代後期から明治時代初期に建築された増田商人の蔵が数多く残った。増田の蔵の特徴は内蔵で、蔵を覆うようにその外に屋根や外壁があることである。この辺りは豪雪地帯ゆえの対策で、母屋から外に出ずに蔵に直接行くことができる。400メートルほどの通りに40件の内蔵のある商家が軒を連ねていて、重要伝統的建造物群保存地区に指定されている。平成29(2017)年、吉永小百合さん出演の「大人の休日倶楽部」のCMの舞台となった。
 この日は「増田 蔵の日」。見学は通常は蔵ごとに無料、200円、300円などとなっていて全部見学すれば結構な出費となるが、この日は共通入場券500円で全ての蔵を見学できる。その他にも色々とイベントが行われていた。IMG_5505.JPG

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 まずは最初に訪れた蔵は「日の丸酒造」。元禄2(1689)年創業の酒蔵。「まんさくの花」は「日の丸酒造」の代表銘柄。昭和56(1981)年のNHK連続テレビ小説で秋田県横手市を舞台とした「まんさくの花」放映を機会に誕生した。
 中央上部に吊るされているのは杉玉あるいは酒林と呼ばれる物で、新酒が出来たときに緑の杉玉が吊るされる。そしてその色の変化が新酒の熟成度合を示すとされている。

日の丸酒造HP

酒蔵はいつもわくわくさせられる。
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酒米、正確には酒造好適米は一般に食用として食べられているコメに比べて稈長(稲の丈)がかなり高く、特に強風には弱いために様々な工夫が必要である。横手盆地の稲作農家も様々な研究をされておられるようだ。
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 安政6(1859)年に備前で発見され、現在も9割は岡山県産である。酒造好適米として各地で交配種として利用され、現在の酒造好適米の2/3は雄町の系統である。
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日の丸酒造の内蔵
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 日の丸酒造で、グラスの形状による味わいの違いについての講座が行われていた。実際に様々な形状のグラスに注いだ日本酒の香りや味を比較試飲してみたが、驚くほど違いが実感できた。図にあるように、ワイングラスは香りを味わうには一番である。しかし舌の一部でしか味わうことができない。良く知られているように、舌の部分によって甘味、苦味、酸味などの強く感じる部分は異なる。おちょこで飲むと舌の全ての部分で総合的に味わうことができる。実際に飲み比べて本当に驚かされた。その晩から私はおちょこで酒を飲むようにしている。この時、横手市のコミュニティー放送「横手かまくらFM」の取材を受けた。インタビューを受けて3~5分位のやり取りして、放送に使わせてもらうとのことだったが、残念ながら私は聴いていないので実際にオンエアされたかどうか知らない。

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 次に訪れたのが升川商店。
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升川商店の内蔵

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高橋茶舗
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ここの内蔵がポスターに使われたとの話だった。
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蔵の扉はこのようになっている。
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次いで石直商店 地元、増田中学校の生徒たちがボランティアガイドしていた。これも授業の一環だろう。よい取り組みだと思う。


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笛の音色が聞こえてきた。

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通りはこんな感じ。IMG_5557.JPG


佐藤三十郎家IMG_5558.JPG


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再び通りで
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村田薬舗
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コンサートがあるらしい。IMG_5581.JPG


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佐藤又六家

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今も現役で動いている明治4年購入の時計
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増田の朝市は毎月2,5,9,12,15,19,22,25,29日に開催されている。
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冒頭にも書いたが、北都銀行のルーツは増田に本店を置いた増田銀行である。商号を羽後銀行に変えて横手市、そして秋田市に本店を移し、秋田あけぼの銀行を合併して北都銀行に商号変更した。
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そして蔵街のそばにある増田まんが美術館に寄ってみた。
現在はマンガをテーマにした美術館が各地にあるが、その最初のまんが美術館はここ増田まんが美術館である。「釣りキチ三平」の作者・矢口高雄はここ増田出身で、その偉業を記念して平成7(1995)年に公民館や図書館、郷土資料館などを併設する形でオープンした。そして今年5月に併設ではなく単体のまんが美術館としてリニューアルオープンした。現在は「オノ・ナツメ展」開催中。増田まんが美術館は入場無料だが、「オノ・ナツメ展」は700円。蔵の日のこの日だけ500円だった。

横手市増田まんが美術館HP
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マンガ図書館があった。
こんなところで一日中マンガを読むのも贅沢な時間の過ごし方かも知れない。IMG_5615.JPG


「オノ・ナツメ展」では未発表作品が展示されたコーナーもあり、そこだけが撮影不可だった。IMG_5616.JPG

私はあまりマンガ雑誌を読まないのでオノナツメさんについては名前くらいしか知らなかった。来館者は女性ばかりだったので、女性に人気のある漫画家なのだろう。
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私が訪れたときはラストオーダーの時刻を過ぎていた。残念。
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男子トイレ前IMG_5649.JPG

女子トイレ前
 女子トイレ前でカメラを構えるとは我ながら大胆なことをしたものだ。一歩間違えれば変質者として捕まっていたかも知れない。IMG_5650.JPG

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「釣りキチ三平」のコミック全巻がここに揃っていた。私も一部しか読んだことがなく、一度じっくりと全話読んでみたいものだ。

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